ヒロ動物病院|金沢市|がん・腫瘍・皮膚疾患・日曜・夜間・往診

石川県金沢市のヒロ動物病院です。狂犬病予防接種、フィラリア予防、混合ワクチンやノミ・マダニ等の各種予防医療から腫瘍疾患や外科疾患まで診察させていただきます。夜間診療、往診、日曜診察も行ってます。大切な家族について何でもお気軽にご相談ください
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2015 / 08 / 11  15:41

症例紹介 椎間板ヘルニア

先日手術した椎間板ヘルニアの症例です。

椎間板ヘルニアについては病気・症例紹介のページをご覧ください。

 

昨日の夜から歩けないということで来院されました。各種検査により椎間板ヘルニアグレード3と診断しました。

ご家族と相談の後、入院下での内科療法から開始することになりました。しかし、内科療法への反応は悪く、深部痛覚が消失しグレード5まで悪化したため手術することになりました。

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脊髄造影検査

手術は無事に成功しましたが、グレード5まで進行したケースでは手術後の症状の改善に非常に時間がかかるケースや、残念ながら症状の改善がないケースもあります。

今回の子は熱心なご家族の自宅でのリハビリや体重の減量、通院によるリハビリをがんばった結果、2か月後に歩けるようになりました。

動画は手術後2か月のものです。頼りなさは残るものの上手に歩いています。現在もリハビリ継続中で少しずつですが確実に機能回復が認められ、今では元気よく走っています。

椎間板ヘルニアになりやすい犬種のご家族の方は体重の管理や脊椎への負担がかかりやすい環境など、予防策として生活習慣・環境を一度見直してみてはいかがでしょうか。

 

2015 / 08 / 03  10:28

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニア

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椎間板の構造

椎間板は文字通り椎骨(背骨)と椎骨の間にあり背筋を伸ばしたり曲げたりするときにクッション役割を担っています。

椎間板を輪切りにすると目玉焼きのような構造をしており白身の部分を繊維輪、黄身の部分を髄核といいます。椎間板ヘルニアはこの椎間板の構造が変化し脊髄を圧迫することで発症します。椎間板ヘルニアは圧迫の仕方によってハンセン1型と2型に分類されます。

 

 

 

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ハンセン1型椎間板ヘルニア

ミニチュアダックスフント、ビーグル、ウエルシュコーギー、チワワ、トイプードル、シーズーなどの軟骨異栄養性犬種に発生が多いタイプのヘルニアです。

軟骨異栄養性犬種では若いうちに椎間板の変性がおこり髄核は硬く、繊維輪はもろくなり椎間板のクッション性能も失われていきます。ここに負担がかかり、繊維輪が破れて中の髄核が飛び出して脊髄を圧迫するのがハンセン1型の椎間板ヘルニアです。

ハンセン1型椎間板ヘルニアの特徴は比較的に若い子に発生が多く、急性に発症します。

 


3.png

ハンセン2型椎間板ヘルニア 

加齢に伴って線維輪の内層が断裂し、その中に髄核が入り込み線維輪を押し上げることで脊髄を圧迫するのがハンセン2型椎間板ヘルニアです。柴犬や大型犬(ラブラドールレトリーバー、ゴールデンレトリーバー、ジャーマンシェパードなど)に多いといわれています。
ハンセン1型に比べ高齢(8歳以上)の犬に多く、慢性経過をたどり、徐々に進行することが多いのが特徴です。


 

症状 

脊髄を圧迫している場所や程度や症状が異なりますが、通常痛みから始まり運動失調、不全麻痺、完全麻痺、排尿不全、深部痛覚の消失といった順で進行していきます。

症状の重症度により以下の5段階に分類されます。

グレード 症状

グレード1         

背中の痛み 段差の上り下りを嫌がったり

抱っこのときに痛がって鳴いたりします。

グレード2

軽度不全麻痺 

歩行は可能だが足の力が弱くなりふらついて歩く状態です。

グレード3

重度不全麻痺 

かろうじて足を動かせるが立ったり歩いたりできない状態です。

グレード4

完全麻痺 排尿障害

足を全く動かせない状態。

グレード5

深部痛覚の消失 

足を強くつねっても痛みを感じません

 

グレード4、5の症例の3~6%で脊髄軟化症を発症します(グレード4ではまれ、グレード5では5~10%)。

脊髄軟化症は急性の脊髄損傷に続発し、進行性に脊髄が壊死していく病気です。ヘルニアの発症から3~7日かけて進行し、壊死が延髄に到達すると呼吸停止を起こし死亡します。現在のところ脊髄軟化症に対する確実な治療法はありません。

 

 

治療

外科療法(手術)、内科療法、リハビリテーションを組み合わせていきます。治療法の組み合わせは病気の重症度、ご家族のご意向に合わせて選択していきます。下の表は椎間板ヘルニアの重症度による内科療法と外科療法の治癒率の違いを表しています。

グレード 内科療法 外科療法
グレード1 100% 97%
グレード2 85% 95%
グレード3 85% 95%
グレード4 50% 90%
グレード5 7% 64%

当院では初期治療として、通常グレード2までは内科療法、グレード3は内科療法の反応を見ながら外科療法の必要性を検討します。グレード4以上の場合は外科療法を推奨しています。特にグレード5では手術までの時間が治癒率に影響するという報告があり、早期の外科療法が推奨されています。

 

 

内科療法

内科療法の基本は安静です。散歩を控えるといった程度では不十分で厳密なでケージレストが必要となります。ケージレストとは排尿、排便のために移動させる以外はケージの中でじっとさせておくという治療法です。期間としては椎間板の修復に必要な4~6週間と長期にわたります。必要に応じてステロイドや鎮痛剤を使うこともありますが、一番重要なのは安静です。安静にせずにこれらの薬を使うと逆効果のこともあります。

長所

・費用的な負担が少ない点

・麻酔のリスクがない点

短所

・外科療法に比べ再発率が高いこと(1/3以上の犬が再発するという報告あり)。

・安静期間が長いためリハビリ開始が遅くなること

・長い安静期間中のご家族の精神的負担が大きいこと

 

 

外科療法

ヘルニアを起こしている椎間板に直接アプローチして飛びだした髄核を摘出します。脊髄の圧迫を取り除きますので術後のケージレストは必要ありません。

長所

・重症度の高いグレード4、5の症例でも回復率が高いこと

・内科療法に比べ再発率が低いこと

・安静期間が短く、リハビリの開始が早期にできること、ご家族の負担も少ないこと

短所

・費用がかかること

・麻酔リスクがあること

・術前の脊髄軟化症の診断が困難なため術後に脊髄軟化症が明らかになることがある

 

 

最初は症状が軽くても短時間で重い症状に進行することがあります。背中の痛みや麻痺などの症状がみられたら、安静にしてなるべく早く動物病院を受診しましょう。

 

2015 / 07 / 31  17:30

8月の休診日のお知らせ

 8月の休診日について

8月16日(日)、17日(月)は臨時休診といたします。

なお8月13日(木)は通常休診日ですが、14日(金)、15日(土)は通常通り診察させていただきます。

ご迷惑をお掛けしますが、お間違えのないようによろしくお願いいたします。

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7月22日に新しいスタッフが増えました。「ジョルノ」といいます。

まだ研修中で、トイレの場所もわからない状況ですが元気いっぱいです。

看板犬になるためトレーニング中です。よろしくお願いします!

2015 / 07 / 14  17:46

熱中症

昨日、今日と暑い日が続いてますね。テレビでも人の熱中症についてのニュースをよく目にします。

急な気温の上昇に体が対応しきれないこの時期は動物達にも熱中症の危険性が高まる季節です。

車の中でのお留守番や蒸し暑い日の屋外での運動やお散歩などは熱中症の原因として比較的多いものですが、閉め切った室内で長い時間過ごすことで熱中症になるケースもあります。

犬や猫は人間のように汗をかかないため、呼吸によって唾液を蒸発させて体温調節します。そのため人同様、水分摂取は非常に重要となります。さらに呼吸機能も重要で短頭種や肥満犬、循環器や呼吸器に持病がある犬は熱中症のリスクが高くなります。

熱中症の症状としては呼吸が荒くなり、吐き気や下痢、ふらつきなどの症状がでてきたり、重症化すると意識の混濁や痙攣、最悪の場合は命にかかわることもあります。

熱中症は予防が非常に重要で有効です。散歩は出来るだけ早朝や夜に切り替えてなるべく草や土などの上を歩かせるようにしましょう。熱くなったアスファルトは熱傷の原因にもなります。また、散歩の時間を短くしたり場合によっては中止してもいいでしょう。

サマーカットは熱がこもらないようにするという点では有効だと思われます。しかし、被毛は本来外的刺激から体を守るものであり外的刺激の中には直射日光も含まれます。夏の坊主は逆に暑い(坊主にした経験がある方はお分かりだと思います)のと同じで生活スタイルによっては逆効果なこともありますのでご注意ください。

熱中症をしっかり予防して楽しい夏をお過ごしください。

2015 / 05 / 16  14:59

フィラリア症について

フィラリアとは細長い糸状の寄生虫で犬糸状虫とも呼ばれます。蚊の吸血より感染します。成虫は体長20~30cmまで成長し主に肺動脈に寄生します。

フィラリアに感染した場合の症状は急性と慢性に分類されます。

急性症状は大静脈症候群とも呼ばれ肺動脈に寄生しているフィラリアの虫体が心臓内に移動することにより急性の心不全を起こします。治療が奏功しなければ数時間から数日で死にいたる大変危険な病態です。

慢性症状としては発咳、運動不耐性、体重減少、腹水貯留など心不全に関連した症状や肝臓や腎臓など心臓以外の臓器にも異常が現れます。

これらの慢性症状が明らかになる頃にはかなり病気が進行した状況であることが多く

ほとんどの場合、心臓やその他の臓器も不可逆性(治療しても健康な元の状態には戻せない)の変化を起こしています。

フィラリアは非常に怖い感染症ですがきちんと予防すれば100%予防できる病気です。

錠剤やチュアブルタイプの飲み薬や注射薬などで予防可能です。ワンちゃんに合わせた方法で予防しましょう。

 

飲み薬の場合、毎月の投与をうっかり忘れてしまうケースや知らないところでワンちゃんが吐いていた場合などしっかり飲ませているつもりでも実際に翌年の検査でフィラリアの感染が見つかるワンちゃんがいます。予防薬はフィラリアに感染感染しているワンちゃんに飲ませると最悪の場合命を落とすケースもあります。

感染の有無を確認せずに予防薬を飲ませるのは危険です。予防薬を飲ませる前には、必ずフィラリア検査と健康診断を受けましょう。

 

また、フィラリア症はワンちゃんだけの病気ではなくネコちゃんに感染して重篤な症状を引き起こすことがあります。ネコちゃんには月に一回の投薬でノミ予防と合わせて簡単にフィラリアが予防できる薬をオススメしています。

 

当院では6月上旬から12月上旬まで予防薬の投与を推奨しています。

地域によって予防期間は変わりますのでお近くの動物病院で確認してください。

フィラリア予防薬をうっかり飲ませ忘れてしまった場合の対処法もありますのであきらめずに動物病院に相談してみてください。

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2018.12.16 Sunday